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「釣りはなるべく自然環境に対してローインパクトであるべきだ」という信条を釣り人全員が持って欲しい。釣り人が増えると釣り場の環境がよくなっていくという社会現象が望ましい、と私は思っています。昨年、本学海洋生物資源学科の佐藤秀一先生とマルキユーが共同研究で海底調査を始め、私はそこへ潜水班として参加しています。佐藤先生は海水の化学的分析担当です。
釣り場近くの海底がどの様に汚れているのか、潜らないと見えない部分、分からない部分を究明することが目的です。
場所は三宅島と伊豆半島の赤沢の2箇所です。三宅島はご存知の通り、2000年の9月に雄山が噴火して以来、4年8カ月ぶりに2005年4月、帰島許可が出たあと、5月1日に一般観光が再開されました。
私はちょっと早い4月下旬に、佐藤先生、マルキユー研究室のチームと共に海底調査を行いました。出発前、竹芝桟橋でガスマスクを購入したときには緊張感がみなぎったものです。現地では島の8箇所で火山ガス(二酸化硫黄)濃度を監視し、一定濃度以上になると警告を発して警戒しています。当然ガスマスクは常時携行が必須となります。
私たちは、島を一周して下調べを行った後、海底調査で何箇所かに潜り、水中撮影と水や泥の採取を行いました。
海底は心配するほど火山泥などの堆積はすでになく、噴火以前と同じく、きれいな海が広がっていました。アジやイワシの稚魚が群れ、岩場では大型のミノカサゴや、クロメジナ、そしてハマフエダイの小隊にも遭遇しました。潮通しのよい磯場に潜ってみると、クチジロやイシダイ、カンパチなどの回遊魚も現れました。こぶし大よりも大型のサザエがいくつもいたことには驚かされました。
約5年間閉ざされていた海が解禁になるということで、期待に胸の鼓動が高鳴る釣り人も多かったはず。私達の狙いはここでした。釣り人が来なかった海と、来るようになった海ではどう違うのか。釣り人のエサやゴミが海底にどのように影響していくのかを時期を追って観察することができました。
一方、海流が島の周りを洗う三宅島とは対照的な調査地点として伊豆半島の赤沢でも海底調査を行いました。赤沢は釣り客は絶え間なく訪れ、撒きエサも多く入っている場所なので三宅島と比較するには最適です。
1年半、定期的に行った感想は、「潜ってみると釣り場の海底はきれい」です。懸念されていた撒きエサの堆積はどこにもありませんでした。回遊魚を寄せる撒きエサは、目的の魚が食べなくても
図-1のような仕組みで海の栄養として還元されるのです。
しかし空き缶が転がっているのが悲しいことです。釣り人が捨てたと断定できないもののきれいな海だからこそ、目立ちました。
釣りエサメーカーが、研究機関と共同で調査を行うという事業そのもののありかたは、大いに評価できます。調査の意義としては、釣り場の環境を調査することにより「環境にやさしい釣りエサ」の基礎研究にもなることです。今後も継続して調査を行い、そこで得られる研究結果を水辺環境に還元したいと思っています。
「魚がたくさん生息するよい環境がなければ釣りは成り立たない」のですから。
三宅島、海底調査。釣り場の海中を中心に海底や海藻の状況などを調査します。
海水の水質調査。黒潮が洗う三宅島。水質は良好でした。
空き缶。釣り人のモノとは考えたくはありませんが、悲しいことです。きれいな釣り場を残したいものです。
釣り場での水中撮影。吸い込まれるような「青」、幻想的な世界です。
三宅島の調査地点で見つけたサンゴ。
1年後の調査ではサンゴの成長も観察できました。火山活動にも負けない自然の力強さを実感。
伊豆半島、赤沢での様子。船を止めるロープにはメバルなどの小魚がついていました。
釣り人が常時入っている釣り場の海底。ダイナンウミヘビが出迎えてくれました。海底は砂地でヘドロ等の堆積は見られませんでした。
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