22「ヒゲトロ」のセット釣り「ヒゲトロ」のセット釣りは、両ダンゴのはしりや盛期でありながらも混雑や活性が落ち気味でダンゴエサへの反応が渋いときに有効な釣り方です。ダンゴエサへ興味は示すものの、ダンゴエサそのものを食うことが少ないとき、ウキの動きでいえばサワリはあるが食いアタリがでにくい場面で出番が増えます。 この釣りのポイントは、ダンゴエサを食いそうで食わない状況を打破することですので、セット釣りとはいってもある程度バラケエサ(ダンゴエサ)に近づける意識が必要です。場合によっては食いアタリの半分近くが上エサを食ってきても問題ありません。そのため、バラケエサといっても、ほぼダンゴタッ釣り方の基本とポイントチ、両ダンゴの釣りでも使えるようなブレンドになります。違う点といえば、ダンゴエサそのものを食わせようと軟らかく練っていく度合いが、両ダンゴにくらべて少なく、多少のバラケ性を残しておくこと。これは極端にバラケ性の少ないエサ(セット釣りですので上エサひとつだけ)ではへら鮒の寄りをキープできないからです。 かといってウドンセットのように開いてしまうエサでは、くわせエサから離れてしまい、ウキは動くものの、食いアタリがでません。このへら鮒を寄せる距離感が「ヒゲトロ」のセット釣りのポイントともいえます。 基本的な釣り方は、バラケエサをしっかりナジませてからサワリがでて、アタリにつながるのが理想です。まずはこのウキの動きを目指します。紹介しているブレンドは開きがあるので、エサを持たせる方向で調整するといいでしょう。 この釣りでよく起こるのが、ウキが動くわりにアタリがでないことです。アタリがでない理由として、①エサがバラけ過ぎている、②くわせのハリスが張っていない、③バラケエサにへら鮒が近づきすぎている。この3つが主な理由です。 ①はエサには反応していますが、エサがバラけすぎていることで遠巻きになっている状態です。この場合は、エサを丁寧に付ける、小さく付ける、エサを練ってバラケ性を抑えることを試します。 ②の場合はくわせのハ
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