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特集「釣れる!」からオモシロイ 名手たちの練りエサ釣法 |
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エド山口の釣り伝道師が征く 『元祖?練りエサの巻』 |
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エド山口の釣り伝道師が征く |
『元祖?練りエサの巻』 |
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昭和54年(1979)は、僕の釣り年譜にとって、かかすことのできない年です。
そのキーワードは『ザ・九州』!
この年、5月から9月までの半年間、毎週末ごとに仕事で博多に通い、なおかつ、その土曜には、仕事が終わると寝ずに「ダゴチン釣り」のために仮屋湾まで直行、そして…
今回のテーマにもなっている「練りエサ」=それも博多の釣り仲間が考案した「必殺!練りエサ」の作り方を習得し、自分で作ったその「練りエサ」で大型チヌ(50オーバー)18匹爆釣という記録を打ち立てた!というのがこの年昭和54年なのであります。
話の筋はこうです
日テレ「お笑いスター誕生」に出場する2年前のこと、自分で言うのもナンですが、僕は六本木人気NO.1の弾き語りでした。そこに九州の飲食店経営者から「博多でやってくれないか?」という話。
「いや、身体全部そっちに持って行くことは六本木もあることだし、そりゃチョト無理です。でも、週末だけなら…」
で、土曜に行って月曜の最終便帰りパターンで、月額手取り50万円のギャラ! これは、当時としては大破格値です。
これほどの出費をしてまで欲しい!と言ってくれるわけですから、行くのが男の仁義ってもんです。
以上が九州へ行くことになった理由。 |
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この頃、磯の大物をやってすでに10年が経っているエド山口。
「九州に行くんだったら竿も振りたい」
ところが、仕事で行くわけですから、磯となると…道具立てを含めてチト大変であります。「どうしたものか?」と考えていたら、3週目に、博多でショットバーをやっている通称「オコゼ」という人間と知り合い、その彼が仲間とともに「ダゴチン釣り」に凝っていると聞いて、
「ダゴチンってナニ?」
「それはですね…カクカクシカジカ。関東ではなかとですか?」
「ない!」
その頃、俗に言う「カセ釣り」「カカリ釣り」のたぐいは関東では普及しておらず、北限は静岡県清水港まで。
で、興味を持ったエド山口、「知らない釣りを勉強するってのもイイな、なにしろ道具立てがこれなら少なくて済む」
当時、カセ釣り専用の竿はまだ売られてなかったため、キス竿を買って来て、リールシートをいちど外して石突き寄りに付け替え、なおかつトップガイドから2〜3個目で穂先を切り落として硬めに調節する…なんて作業をやったものです。
毎週通い詰めた仮屋湾今はダメだと聞きますが、あの頃はよくチヌが釣れました。
マキエには「赤土」「アミ」「麦」を混ぜたものを使用。
付けエサは、基本的に「モエビ」。
関東で生きエビ餌を手に入れるのは至難の技ですが、博多の釣具屋ならどこにでも売っていることにビックリ!しかも、1合2合3合…という単位でいくらでも売ってくれる。西はスゴイ!
仕掛けはいたって簡単=道糸2号に極小ヨリモドシを付け、ハリス1号1ヒロでガン玉なし。今はどうか知りませんが、当時はこんなもんです。
ある日「ねえ…オコゼの使ってるそのエサ何?丸いじゃん」「ああコレ?これは秘密のエサったい!」「なんだよ、さっきから見てるとイヤにチヌが掛かるじゃねえか」「な〜にくさ、気のせい気のせい…」
気のせいではなく、確かにヒット率が高い!
必死に頼み込んで、ようやく渋々ながら彼が教えてくれたオリジナル練りエサこそ、『アミ練りダンゴ・マキエ用&付けエサ用』だったのであります。
*まず、アミのブロックを陰干しにする。
日光に当てると黒ずむので必ず陰干し。
*下側にトレイを敷き、アミ汁を受ける。
*溶け出したアミを、発泡などのフタに薄く延ばして拡げる(陰干し)。
*8割方乾いたところで、指で丸めながらダンゴにしていく。付けエサ用は親指爪の大きさに。マキエ用はゴルフボール大に。
*重要部分アミ汁を加えながら練り込むのは同じだが、付けエサ用には「薄力粉」を、マキエ用には「強力粉」を混ぜるのがコツ。
*付けエサはタッパに入れて冷蔵、マキエ玉は冷凍にしてカチカチの状態で現場に持って行く。ポイントに1個マキエを入れると、溶け出すのに15〜20分。これを定間隔で落としていく。
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臭いの我慢をしながらオコゼの家でダンゴを作り、行く度ごとに釣果を延ばしていたある日…突然50オーバー18匹という爆釣に出会ったのであります。
これが、エド山口「練りエサ」の原点! |
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