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ダンゴ釣り特集 紀州釣り・かかり釣り |
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スペシャルトーク
山本太郎の「紀州釣り」
これで、紀州釣りがグンと身近になった |
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オモシロイから熱くなれる!
大西 満の「チヌ・かかり釣り Q&A」 |
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チヌかかり釣り
工藤昇司の攻めて、攻めて、釣る!
新兵器「やわらかダンゴ」の魔力! |
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エッセイ
エド山口の釣り伝道師が征く
「関東ダゴチン釣り」の巻 |
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好評連載 |
エド山口の
釣り伝道師が征く! |
「関東ダゴチン釣り」の巻 |
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エド 山口
えど やまぐち
本名・武東郁夫。1948年7月9日東京築地生まれ。'68年にキスの投げ釣りから磯に転向、クロダイ・メジナを経て大物釣りへ。小笠原15回を筆頭に、日本・海外の離島を釣り歩く。のち、原点のウキフカセ釣りに立ち戻り、メジナ釣りの分野において「短ハリス・重めのオモリ」という独自の釣法を確率。また、特異な「根の上」「根際」「夏のノリメジナ」などの各釣法を編み出す。フィッシングプロデューサーとして『世界を釣りたい』(全国16局15分もの)他『スカパーTV』において『Oh!エド釣り日記』(60分もの)『釣りニュース』などのレギュラーを持つ。著書・ビデオ・執筆多数。職業<作詞・作曲・DJ・役者・タレント>キザクラフィールドテスター、バリバス、グラン、マルキューインストラクター。 |
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「関東ダゴチン釣り」 |
前回、芸能界にソロデビューする直前、週末ごとに九州へ仕事に行き、そこでダゴチン釣りを覚えた…「仮屋湾」におけるチヌ爆釣の理由は、仲間と一緒に考えて作った必殺練りダンゴ餌!である。
などと書きましたが、ナント!今回のテーマもクロダイだそうで、
「だったら、その後のエド山口のダゴチン釣りはどうなったのか?」
九州の仕事も半年で終わり、週末は再び南伊豆磯通いに戻ったものの、あの九州仕込みの楽しかったダゴチン釣りが妙に心に残り…
「せっかく作った改造竿を、このまま使わないでおく手はない。どっか竿出すところないかなあ…」
ところが、昭和50年代半ばといえば、関東でイカダ釣りやカカリ釣りのクロダイ専門業者はなく、無理にやるとしたら静岡の清水港まで行かないとダメな状況。
ええい、こうなったら自分で釣り場を探すしかない!と…まず目をつけたのが、南伊豆のホームグラウンド中木の湾口に位置す”磯”アミダ?手前に一個だけ係留されているイケス。
「親父さん、あのイケスはナニ?」
武丸の先代船長に訊くと、
「な〜に、サザエのイケスさ」
「あそこにボート繋いで釣りやってもいいのかなあ〜」
「な〜に、構いやしねえよ」
で、九州で習い覚えた必殺アミダンゴ餌=マキエ用&付けエサ用の2種類をクーラーに忍ばせ、いざ、中木地区始まって以来のダゴチン釣りに挑戦!
中木湾は以前、クロダイ場所として大変賑わったところで、南伊豆大地震前にはズラリと竿が並んだという名場所。
武丸で借りた手漕ぎボートでイケスまで行き、ロープに縛り付けて、
「さあて、腕に覚えの九州ダゴチン釣り、南伊豆でどこまで通じるか?」
家を出てから4時間くらいしか経っていないため、ダンゴはまだまだ固いままの状態。早速5個ほどポイントに入れ、溶け出すまでの20分間に道具をセット。仕掛けは九州のままで、道糸3号、ハリス1.5号1ヒロにガン玉なし…今から見ると、道糸がかなり太い。
で…
始めること30分で、海面に群がりだしたのは中型ウマヅラ。そして、九州で言うところのサンバソウ(イシダイの子)。さらに30分経つと、これらにボラが混じり始め、
「いいねえ、雰囲気盛り上がってきたじゃない?」
当時の九州式アワセというのは、30秒ほどでダゴチンが割れ、道糸にフケが出た瞬間に竿先を水面ギリギリまで落とし、この糸をジッと見つめる。糸が真っ直ぐになりだした(潮の流れによる場合もある)時点でゆっくりと数を数えるというもの。人によってその数は違い、僕の場合は8つ。で、数え終わったら大きくアワセをくれる…これでハリ掛かり。
の・ハズ・が、いくらやっても付けエサがアタリもなく取られるのみ。3時間以上やっても状況は同じ。
「おっかしいなあ〜…仕方がない、ハリ上にカミツブシを打つか」
当時、関東にまだ?ガン玉?という言葉は入っていないのであります。
カミツブシの極小を打った第一投目、数5つまで数えた時にコツン…すかさず大アワセをくれると、
「ヒャッホー、乗った乗った!魚だ!」
とか喜んでいたら、上がってきたのはナント!くだんのウマヅラ。
「ウッソー!」
結局、午後2時までやって、ハリ掛かりしたのはウマヅラとボラが二桁、それにサンバソウが1匹だけ。
「な〜るほど、九州にくらべてクロダイの数が段違いに少ないんだ」
この後、10回ほど挑戦して、挫折! |
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