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「グレパワー」登場以来
グレ釣りが変わってきた!
私が釣りを始めたのは昭和55(1980)年ごろ。記憶では定かではないが、配合エサというのはまだ多くは出回っていなかったと思います。オキアミ、アカアミが主体で、これに米糠などを配合して遠投力をもたせたりしたものです。オキアミは上から下層部を狙うため、アカアミは浮いたグレを長く浅いタナに浮かせておくために使用していたと思っています。その後、マルキューの配合エサ「グレパワー」の登場により、グレ釣りが大きく進歩していくことになります。
グレ、チヌに限らずすべての釣りに言えることでしょうが、昔と違ってトーナメント人口も増え、平日でも多くの人たちが磯に上がり釣り続けています。その結果、魚はスレてきています。
毎年のように新しい釣技が生み出されて、グレ釣りはますます複雑になっていますが、釣りは本来は自然の駆け引きを楽しむゲームです。トーナメントのように決められた時間と場所の中で勝負を決するゲームでは、b運cというものが作用することも多々あるでしょうが、多少なりとも自分で解決できる部分はあるはずです。
現在のトーナメントは短時間での勝負です。そこで重要なのは、やはり潮を読む目、たえず周りに気を配る集中力、勝ち続けるための気力と努力、それに通常は根周り深くにいるグレを浮かせ、自分のエリア内で対戦者より良型を数多く釣ることです。そのために絶対に必要なものがマキエであり、配合エサなのです。今日ではマキエのない釣りができにくくなってしまいました。いや、なにも釣れないと言った方が正しいかも…。
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トーナメントにおける
私の配合エサの選び方は…
トーナメントの会場近くの釣り具店やエサ屋さん、その磯をフランチャイズにしている釣り人などと友だち付き合いしている人なら、そこの潮の状況、グレの活性などの情報にあわせて配合エサに関してもサジェッションを受けることができているはず。したがって、それらの情報はあくまでも参考意見として取り入れ、結局は自分の釣り方に合った配合エサを選ぶことが多いでしょう。その地方地方の名人たちも、季節により、潮により、それぞれのパターンに合う配合エサのブレンドを工夫されているはずです。
そこで、現在私が使用している配合エサ――。「グレパワースペシャル」のバージョンアップ版の「グレパワースペシャル遠投ふかせ」を主体に、うまみ成分が多く入っている「イワシパワーグレ」や「イワシパワーグレ遠投」、あるいは「グレパワースペシャル遠投ふかせ」に今度発売になった「グレパワースペシャル寒グレ遠投」など。
つまり、上層部から下層部へスロープ状に拡散して落ちていくものと、上の方で浅く広く拡散してくれるものの2種類を、それぞれオキアミにブレンドして、必ず2つ以上の沈下パターンができるように工夫したもので、目下のところ最も良い状態を保っています。
いずれにしても、自分の釣り方に最も合う主剤を見つけて使用することです。 |
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選んだ配合エサの特性を
生かして…
選択した配合エサの特徴――
まず「グレパワースペシャル遠投ふかせ」は、向かい風にも負けない抜群の操作性で、狙ったポイントに正確にマキエを打ち込める、足下から超遠投まで可能、着水後に拡散しスロープ状に沈下していくため底にいるグレを浮かせてくれる、オキアミの変色も多少遅らせてくれる、等々と素晴らしいものに仕上がっています。これにグレの好むペプタイドを多く含有するイワシ粉末に食欲持続剤UGFを配合し、活性が低い時の摂餌効果をプラスし、拡散性こそ多少小さいものの集魚力の非常に大きいものになっています。
このほか、拡散性と集魚力を求めるならば、単価が安く増量性に富んだ「グレ500」などを使用するとよいでしょう。
第二のパターンとして「グレパワースペシャル遠投ふかせ」と新発売の「グレパワースペシャル寒グレ遠投」を合わせるとき。これも個々の特性を生かすためにオキアミとそれぞれ別々にブレンドし、バッカンに半分に分けます。
「グレパワースペシャル寒グレ遠投」の特性として、活性の低い寒グレシーズンのグレの好む青ノリを大量に入れてあるので、「グレパワースペシャル」と比較して比重が小さく、軽いスロープ型でゆっくりと拡散沈下します。また、数種類の押し麦やキララ効果と複合させ、多数のスパイスをブレンドしてあり、グレの食いをより効果的に促進してくれます。
そして、とどめとして「グレにこれだ!!」や、ペプタイドを多く含んだ、うまみ成分の多い「活性起爆材・グレ」を入れるとより効果が上がるでしょう。
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トーナメントでの
私のマキエワーク…
グレもエサ取り(オセンやネンブツダイ)もともに活性が高い場合は、足下にエサ取り用のマキエを入れ、本命用としては流れの下側一点に少量のマキエを入れて、仕掛けと同調させる――皆様ご存じのとおりです。
ここでは、グレもエサ取りもともにあまり活性が高くないという時のマキエワークを書いておきます。これはあくまでも私のやり方ですのでご了承ください。
活性が低い時のグレには、当然のことながら大量のマキエを食わせるわけにはいきません。そこで、流れなどがゆるい場合、縦スジにマキエをバラけさせて打ち、マキエの先端部に仕掛けを投入して少し手前に引き戻します。この時期のエサ取りは、仮りにスジの先端まで行ってももとの磯際にもどろうとすることが多いので、有効な釣り方となります。もちろん足下にしっかり撒くことも必要――。
トーナメントでは各釣り人のエリアが決められていて相手のエリアを犯すことはできません。流れの下側に入った時は相手のマキエを利用する方法を考えればよいのですが、流れの上側にエリアが決まった時はむずかしいことに…。
相手のエリアに入らないようにと注意をしすぎると、自分の釣りパターンまで狂わせてしまうことがあるのです。この場合も、配合エサとオキアミの沈下速度をよく考えて、できるだけ一点集中で攻めるのがベストです。潮の状況などそれこそ分単位で変化しポイントが変わることもあるのでから、自分のエリア内はもちろん、相手エリアの潮の状況、釣り方、マキエの打ち方などを少しでも多くつかんでおくことです。次に自分がそのエリアに入った時にどうすればよいかが分かってくるはずです。
刻々と変化する潮を読み続け、あちらこちらと1匹ずつ拾って行く”3点バラかし方”とか、横スジに幅広く撒くとか、その他いろいろなパターンがありますが、考えられる限りのことを試みながら当日のパターンを選んでいきましょう。
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トーナメント予選会での
配合エサの配合パターン
各地区の予選会では、配合エサとオキアミの分量が制限されることは少ないので、各1回戦(約3時間)での配合パターンを考えてみましょう。
◆通常の予選会では-
オキアミ6kg+「グレパワースペシャル遠投ふかせ」1袋+「イワシパワーグレ」半袋。
◆マルキューカップでは-
「グレパワースペシャル遠投ふかせ」2袋+「イワシパワーグレ」2袋。会社で準備してくれたオキアミ6kgと半ボイルを合わせます。
この場合、オキアミは小さくカットします。
◆G杯では-
すべて33リットルバッカン一杯(オキアミ9kg、配合エサ500〜1000g)と決まっています。この場合「グレパワー遠投」をブレンドすることが多いのですが・・・。 |
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